22-23ホームページ表紙
Kohei TAKAHASHI
Para Alpine Skier
(矢巾町の南昌山と煙山ひまわりパーク)
あいさつ
『岩手県矢巾町のパラアルペンスキーヤー、髙橋幸平と申します。
日頃より多大なるご支援、ご声援を頂きまして、大変ありがとう御座います。
2021/2022年シーズンは、私にとって大きな年となりました。コロナウイルスの流行が社会に、そして私自身にも強い不安を与えるなか、8月のヨーロッパ合宿を皮切りに、秋からは自身初となる、遠征期間3か月といった長い合宿を経験させていただきました。
正直苦しい経験が多かった中で、多くのことを学ばせていただきましたし、自分に足りていない所、長けている場所など、自分を見つめ直す時間ともなりました。
北京パラリンピック代表決定を頂いた時、この大会に向けて努力してきた私にとって、心の高ぶりとともに、嬉しさを抑えることができませんでした。
そして臨んだ北京パラリンピックでしたが、北京前の国内合宿で怪我をしてしまったため、出場は、最終種目のSL競技だけとなりました。怪我をした直後は全種目の出場が危ぶまれたのですが、最終日に向けてリハビリを行い出場できたのは、心より嬉しく思います。
結果としては12位となりましたが、4年後の伸びしろと考え、4年スパンで、もう一度立ち上がろうと思います。
2022/2023シーズンは、日本体育大学最終学年の年となります。これまでご指導いただいた先生、コーチの皆様のご恩に応えるためにも基礎から見つめ直し、1つ1つ全力で取り組んでいきます。』
令和4年8月 髙橋幸平
地域貢献の考えと将来の願い
『私の目標は、2026年のミラノ・コルティナダンペッツォパラリンピックで表彰台に上り、2030年の現在招致活動中である札幌パラリンピックで優勝することです。パラリンピックには、自己に残された能力を最大限に発揮し、人間の可能性を追求することで人々にチャレンジ精神と希望を与えるという精神があります。そして、「勇気」「強い意志」「インスピレーション」「平等」という四つの価値があります。私は目標を達成する過程でこれらの精神と価値の実現を同時に目指したいと考えており、最大限の努力をするつもりであり、応援してくださる皆様にこの気持ちを届けたいと思います。
また、私は岩手県立盛岡農業高校動物科学科で農業に関する勉強をしてきて、農業に強い関心があります。漠然とした願いですが、将来は農業に取り組む人を手助けする仕事をしたいと考えています。昨今の農業を取り巻く情勢には厳しいものがありますが、厳しい状況に耐えるために必要なのは横の繋がりだと思います。私は農業に関係する人々の繋がりを深め、私に助けられることがあるのであれば率先してやり遂げたいです。』
応援のことば
パラアルペンスキーの世界は8月から新年度に入り、22-23シーズンが始まりました。
日本チームにも大きな動きがあり、男子では立位の東海選手、三澤選手、座位の狩野選手が引退することとなりました。いずれも日本パラアルペンを牽引してくれた偉大な先輩方であり、実力的にもまだまだ十分なのですが、こればかりは御本人の判断を尊重するしかありません。
北京パラリンピックのSLが終わった後のインタビューで、努力しても報われないことがあるのだなと悲しそうな目で受け答えしていた三澤さん。アナウンサーは、三澤さんの優れた身体能力にふれ、それだけの身体能力があるのであれば、別競技に参加すれば簡単にメダルを獲れるのに、あえて難関のアルペンにチャレンジしていることを紹介し、褒め称えていました。
スキーにおいて、ターンの内足1本で滑るのは非常に高度な技術が必要です。ましてや、アイスバーンのレーシングスピードで滑るとなると生半可な努力では到達できない領域に入ります。心臓が喉からとび出るような恐怖と闘い、コンマを削っていく三澤さんがどれほど困難なことにチャレンジしていたか、テレビを見ている人でそのことを理解している人がどれだけいたか。
パラアルペンのハンディ係数制度は優れた仕組みである一方、完全に間違いの無い公平なハンディ設定は端から無理だとも感じます。係数の設定次第で試合結果が左右されたこともあったでしょう。ただ、ここで私が言いたいのは誰が有利で誰が不利だから係数を是正しろとか、真の勝者は別にいるはずだなどということではありません。
ともすると世間の人はメダルの有無で評価しがちですが、パラ競技の場合は少し違うと思います。メダリストはもちろん賞賛されるべきですが、パラアスリートがパラリンピックの場に立つということは、三澤さんは三澤さんの、他の選手は他の選手それぞれの、身に起こった障害を無理にでも受け入れ、前向きに歩きだし、たまたま出会ったに過ぎないスキーに取り組もうと決意し、日常生活を犠牲にしてまで競技に打ち込んだ、そのチャレンジの結果であって、そのチャレンジの尊さはメダル獲得に何ら劣ることがないと思うのです。
さて、東海さん、三澤さんの抜けた男子立位チームは、小池さんをリーダーに大和さん、幸平の3人で新シーズンを戦っていくことになります。幸平も年少の立場に甘えず、むしろ自分が引っ張っていく位の気概が求められます。技術的な進歩も求められます。まずアイスバーン対応。ヨーロッパの雪質(アイスバーン)と日本の雪質(軟雪)は大きく異なるため、健常者も含めた日本人選手は海外で苦戦するというのが通説なのですが、それを乗り越えアイスバーンを克服してほしいです。もう一点、デビューした頃の幸平はターンの左右差が大きいのが悩みで、最近になってそれを克服できたのはいいのですが、考えすぎなのか逆に内傾の深さや倒しこみの早さが中途半端になっているように見えます。深い内傾角は早く滑るための必須条件なので鋭い滑りを期待します。
このような事は私に言われずともで、本人なりに色々考えているようです。今シーズンは滑りを基礎から再構築したいと意気込んでいます。チーム全体を良くすることも先輩方と話しあって考えているようです。自分が得することばかりを考えるのではなく、チームに何を寄与できるかを考え実行し、その中で自分自身の速さを追い求めていってほしいです。
何事にも真摯な態度で臨めば道は開かれるはず!頑張れ幸平!
父より
応援感謝
『私は応援してくださる皆様に感謝して滑ります。』
矢巾町の皆様
岩手県の皆様
矢巾町金子新聞店様
矢巾町種市ご夫妻様
盛岡都南支援学校 小学部、中学部、高等部の皆様
矢巾町立矢巾東小学校の皆様
八幡平市工藤先生
一般社団法人笑い文字普及協会金崎様
岩手県立盛岡農業高校の先生、同級生のみんなとご両親様
矢巾町立矢巾北中学校の先生、同級生のみんなとご両親様
矢巾町立矢巾東小学校、矢巾中央幼稚園の先生、同級生のみんなとご両親様
戸来幸恵先生、那須弘明先生、白藤友一先生(医療リハビリ)
高野英之様、株式会社P.O.イノベーション様(装具作成)
岩手チェアスキークラブ様
松浦高行先生(盛岡農業スキー部顧問)、伊東雄一先生、瀬川康明先生(県内高校スキー部顧問)吉田浩之コーチ(盛岡農業高校職員)
菊池正道先生、菅原優香先生、酒井めぐみ先生、工藤真理子コーチ(中学ハンドボール部顧問)、矢北魂父母会様
佐々木松次代表様と矢巾ジュニアスキーチームの皆様
村松輝夫協会長様と矢巾町スキー協会の皆様
岩手高原スノーパーク スキースクール&ESS様
川島弘也会長様、土村啓明コーチ様、白亜スキー倶楽部の皆様
岩手県内各スキー場様およびリフト係の従業員様
矢巾町長様、矢巾町議会議長様、矢巾町様
矢巾町体育協会様、「パラリンピアン髙橋幸平を応援する会」様
岩手県ハンディースキー協会様、岩手県スキー協会様
技術支援
ベラークインターナショナル様(東京都)
ファクトリーユー 上田店長様(盛岡市スキーチューンアップ)
ICI石井スポーツ盛岡店 長屋店長様(盛岡市)
育成支援
日本財団様(日本財団パラアスリート奨学金事業(日本体育大学))
日本障害者スキー連盟様、事務職員の皆様
株式会社盛岡清掃センター様
NPO法人フォルダ様