パラリンピックイヤー(25-26)活動記録
いよいよ2026ミラノ・コルティナ冬季パラリンピックの年。
途中、何度も活動中止の危機をむかえて心が折れそうになっても、男子チームの先輩選手や昔から幸平を知ってくれている方に助けられ、なんとかこのスタート位置にたどり着けた。
その心に報いるためにもパラリンピック代表に選ばれなければ!!

2025年スロベニア・マリボルの世界選手権で、アメリカのパトリック ハルグレン選手との1枚。
ハルグレン選手はパラアルペンスキー界で一番陽気。ゴールした後、何位だろうがゴールエリアで吼える吼える、喜びを爆発させる。日本人選手はうつむいて首を傾げたりするけど、幸平にはそれは止めろと言っていて、最近ガッツポーズをするようになってきた。世界戦に立てるということは、それだけ多くの人に送り出してもらっていることだから、感謝のためにも下なんか向いちゃいけない、と思う。
そんな陽気なハルグレン選手も、亡くなったお兄さんとの約束を実現するために金メダルを目指している。パラ選手はそれぞれ背負うものを背負って戦っており、ハルグレン選手も例外ではない。
それにしても海外ナショナルチームのホームページは充実している。その選手の人となり、人生をきちんと解説し、プロが撮ったきちんとした写真を使ったホームページを公開している。強い国はそんなところもぬかり無い。
1 行政からの応援
幸平はアスリート雇用で東京都の会社に雇っていただき、千葉県松戸市に住んでいます。
このほど、「千葉県パラアスリート強化指定選手」「東京ゆかりパラアスリート」に指定・認定していただきました。
本当に思いもよらぬ指定だったので、心の底から嬉しかったです。


2 チリ夏合宿
【何故にチリ?】 アルペンスキーはヨーロッパが本場で、あちらのスキー場の雪面は基本的に氷でできています。いわばスケートリンクの上で滑るようなもの。柔らかい雪で技術を覚えた日本人はその違いが大きな壁となります。つまり、練習は日本ではなくてヨーロッパで行わなければいけないということです。そのため、多くの日本人選手がヨーロッパで合宿を組むし、本場ヨーロッパの選手も集まるわけですが、いくら氷河といっても北半球は今は夏。ワールドカップのナショナルチームのようなトップ選手が合宿を組むのは実はチリなのです。
ただ、地球の反対側にあるチリはとんでもなく遠い。普段の年であればチリで合宿を組むなんてあり得ないのですが、今年はパラリンピックイヤー。特別な年です。高額な経費を理由に参加せずに後悔するよりは、意を決してチリで練習することとしました。お世話になるのは健常者のレーシングチームのTeam Go Anywhere 幸平と同じ若い健常の選手がそれぞれの人生をかけて集う合宿です。



【羽田出発】 さあ、出発だ!今回はスキーケース2個にコンテナ2個。本当はもう1個持っていきたいんだろうけど、荷物に超過料金がかかり、それは2万3万の話じゃないから減らしたんだろう。しばらく前から幸平は旅行代理店を通さず、自分で調べて直でチケットを買うようになった。トラブルがあった時に相談相手がいないのが不安だけど、代理店に支払う手数料も節約しないといけない位に彼は困窮している。
日本からチリに直行便は無く、アメリカで乗り換えます。7月31日に羽田を立ち、ロスアンジェルス国際空港まで約10時間のフライト。乗るのはアメリカン航空のBoeing 787-8 Dreamliner 。ヨーロッパに行くときは北極圏航路の北のほうに飛んでいくけど、今回は太平洋に向かってGo!!


【チリに行くぞ!】ロスで4時間ほどのトランジット。次はラタム航空の Boeing 787-8 Dreamliner にのってチリのサンチャゴまで。
ラタム航空は南米(ラテンアメリカ)の各都市を結ぶ航空会社で、日本にいるとあまり馴染みがない。
技術の進歩に関心するばかりだが、Flight radare24 や Flight aware というアプリを見れば、リアルタイムで幸平の乗った飛行機がどこを飛んでいるか、高度や速度などの情報とともに確認できる。
無事に出発したことを確認してと安心。でも、少したってからまたアプリを見ると、幸平の乗った飛行機がUターンし、高度も徐々に下がっている。そのうち海上に出てぐるぐる回りはじめた。不安で胸の鼓動が高まる。早く空港にたどり着いてくれとご先祖様にお祈りする。
【その時機内では】結論から言えば、無事ロスアンジェルス空港に戻りました。その時の機内の様子がこれ。緊急着陸に向けて燃料を捨てている様子(満タンだと着陸距離がのびて滑走路オーバーするかもだし、万一火がついたら大爆発しちゃう)。海上でぐるぐる回っていたのは燃料を捨てていたからでした。原因は電気系トラブルのため引き返したそうだけど。言葉の通じないなかでこんなのみせられちゃあ、そりゃ不安だわな。
問題はこのあと。すぐには再出発の便は用意できず、一晩ロスに待機となった。旅に不慣れな私なんかだと、足止めくらった全員をバスでホテルまで送迎してもらわないと手も足もでないが、幸平に渡されたのはスペイン語の1枚の紙きれ。かろうじて翌日の出発時間と便名は英語で書きこんでもらったらしいが、手配してもらったホテルまではそれぞれで、とのこと。後日、どうやってホテルまで行ったの?と聞いたら、「ウーバータクシー」。ウーバータクシーって何だ???


【チリに到着】後になってみれば笑い話になるけど、冷静に考えれば結構なトラブルを乗り越えて、2日近く遅れてチリに到着しました。今回もアパートを借りて選手同士で共同生活。左の写真は宿舎から見た外の風景です。当たり前ではあるけど、連日酷暑に耐えている日本からすると別世界。


【地球の反対側】合宿地はサンティアゴの東方のロ・バルネチェアという所。住所を入力すると、ストリートビューが見られた!パソコン上とはいえ、地球の反対側を散歩できるなんて感動!写真は舗装路だけど、少し移動すると昔の岩手みたいな砂利道が多い。なんだか親近感を感じる。

【練習開始】いよいよ練習開始!見たところ、安比高原の白樺ゲレンデくらいの緩斜面みたい。以下QAです。
Q 雪面の状況は?
A 固くてグリップする雪だよ!
Q コースは?
A 狭い部分もあれば広い部分もあって、今は広くて緩斜面で練習しています。
Q リフトは?
A ICチケット乗車制。リフトとTバーの両方あるけど、リフトメインで練習している。
Q 昼食はゲレンデレストランで食べてるの?
A 合宿所に戻り、コーチに作ってもらって食べている。
【スキー基礎練習】幸平は右半身マヒなので、右足をうまく動かせない。普通に考えれば、左ターン(右足外足)が苦手で、右ターン(左足外足)が得意のはずだが、逆で、右ターンが苦手。聞いてみると、体を内側に倒せないのだそう。
私は、とにかく会う人会う人に何故そうなるのか聞いてみるのだけど、答えることのできた人に会ったことが無い。一般的にはその位不思議。レースシーンを見ていると、倒せないままゲートに近づいて、直前でポンと外足を置きにいってしまう。もっと早くにエッジをとらえることができればいいのだけれど。
多分、この動画は、コーチがその是正を図ってくれているところ。どんな時でもこの位きれいにターンを仕上げることができればいいね。それにしても、これはコーチの方がかなり難しいことをやってくれている。素晴らしい腕だ。




【チリの食事】練習が無い日は、たまにはみんなで外食に出かけているらしいです。彼は根っからの和食党。なので、ヨーロッパ遠征中の食事はそんなにお気に入りではないけど、チリの食事は最高に美味しいと言っています。チリは広く海に接しているため新鮮な海産物が採れ、魚料理好きの彼にとってはこんなに食べ物の美味しい国はない、ということらしい。
左上から、エビカレー、魚定食、エビフライ、??。私(筆者)はエビが大好きで、エビカレーとエビフライ食べてみたい。
【スキー基礎練習ショートポール】先日動画をアップした、コーチに支えられてのターン構成を、今度はショートポールで確認しているところ。アルペンスキーの旗門(ポールとかゲートとか言う)は背丈より高い太さ3cm位のプラスチックの棒です。スキーはターンの内側に体を傾けて曲がるのですが、そこに旗門があり、まともに行けば旗門にぶち当たり、痛いこと痛いこと。心理的には旗門はこわいものと心に刷り込まれます。で、その心理的圧迫を取り払って練習するのが、この短いポールを用いたショートポール練習。うまくできていますね。もっともっと雪面と対話しながら練習を積み重ねていってほしいです。




【世界遺産バルパライソ】バルパライソはスペイン語で「天国の谷」。太平洋に面した急な斜面に広がるカラフルな街並みが特徴で「バルパライソの海港都市とその歴史的な街並み」としてユネスコ世界遺産に登録されているそうです。ヨーロッパを中心に世界各地から移民を引き入れた歴史を背景に、ストリートアートでカラフルに彩られた家々が青空美術館として環境客の目を引いているそうです。送られてきた写真は家々のアップですが、観光パンフレットだと海に面した急斜面に、密集したカラフルな街並みというのが採用されているらしいです。プロだと引きで撮れる撮影ポイントからの写真を使うのでしょう。1枚目の写真がいくらか雰囲気を伝えているのかな?

【チリワイン】チリの有名なワイナリーも見学させてもらえたそうです。チリは、地中海性気候、アンデス山脈の雪解け水、長い日照時間などによりブドウ栽培に適しており、安価で品質の良いワインが作られることで有名だそう。お酒を飲まない彼にとっては猫に小判だったかもしれないけど、良いものを見学させてもらえたみたい。
【チリ合宿、スラローム練習の成果】1か月に及ぶチリ合宿もいよいよお終い。合宿前にスラロームの右手の使い方に文句を言ったことがあり、それに対して彼は何も言い返さずにその時は終わったのだけど、内心は見てから言えよ、という気持ちだったのかも。右手のブロックの構える意識が強すぎて体の流れが途切れることを指摘したのだけど、どうでしょう?ワンパターンに陥ることなく、うまく流れをつなげている気がするのですが。


【紫波町立西の杜小学校で講演をさせていただきました(9月11日(木)】チリから帰ってきた幸平は、すぐに岩手に帰ってきて、紫波町立西の杜小学校のPTA教育講演会で講演させていただきました。実は県内の全ての小学校に講演をさせていただきたい旨連絡をとったのですが、応じていただいたのは2校だけでした。これは応じてくれなかったと恨み節を書いているのではありません。小学校も公の機関であり、なにかやるにしても予算化されていなければならず、年度途中に講演したいと言われても受けられるはずがないというのが常識。にも関わらず招いていただけたのは、私達の知らない方の、幸平を応援してあげたいという意思が働いたであろうことは想像に難くありません。本当に有難い。感謝の心を忘れないようにしなければなりません。

【株式会社十文字チキンカンパニー様に御支援していただきました】まだ令和の米騒動がおこる前のこと。「お父さん食べるものが無いので何か送ってくれませんか?」とSOSの電話が。幸平は有難いことに東京の会社にアスリート雇用していただき、スキーの練習をできる環境に置かせてもらっているのですが、スキーは他と比べて高額な経費を要するスポーツで、生活費としていただくお給料もスキーに廻さないと活動を維持していけない状況にあります。そのため、パーソナルスポンサーを募らないとならず、この2年間、あらゆる伝手を使い、また、直接お願いをするも、とにかく全敗。私も手伝いましたが、きちんとお断りの対応をしてくれる会社はむしろ有難く、返事が無いのは当たり前、会うと言っておきながらうやむやに終わらせようとしたり、支援すると回答しておきながらフェードアウトしようとする会社ばっかりで・・・・
そのような困っている幸平に、この度手を差しのべてくれたのが、株式会社十文字チキンカンパニー様。岩手は養鶏羽数全国ベスト3の県で、養鶏が盛んです。特に県北部と県南部に五つほどの会社があり、十文字チキンカンパニー様はそのトップ企業の一つです。これらの地方の道の駅などにいくと唐揚げが売られているのですが、それは養鶏地域の本場だから。
鶏肉は脂肪が少なく良質なタンパク質を多く含む食品で、アスリートの必需食品です。御支援の内容は鶏肉〇kgの提供ということで、良質な鶏肉をパワーに変えて体作りに励み、ミラノ・コルティナパラリンピックを目指していきます。ご支援いただき、大変ありがとうございます。

【小岩井農場に行ってきました】学校講演、会社訪問を終え、すぐに松戸に戻って欧州遠征の準備をしないといけないのだけれど、1日だけ矢巾にいられるとのこと。どこに連れていこうかと考え、家から30分ほどの小岩井農場へ家族で行くことにしました。幸平は盛岡農業高校の動物科学科出身で酪農に詳しい。色々と説明してくれて、半分も理解できなかったけど、喜んでくれてよかった。親が言うのもいかがなものかという気がしないでもないが、幸平は心根の優しい子で、動物にもそれが分かるのか、小さいころから動物との垣根が低く、すぐに仲良くなる。小岩井にはお馬さんもいて、何か話して仲良くなっていた(そう見えるだけ?)。何にせよ束の間の休息を楽しんでもらえてよかったです。


【欧州合宿に出発】ジャパンチームの欧州合宿に参加させてもらえることになりました。チームの海外合宿に参加させてもらえるのは実に何年ぶりだろう? 今回は成田から。航空機はスイス航空。多くの荷物を運ばなければならなスキー遠征にあたり、色々と配慮してくださる良い航空会社だと思います。
出発前写真の荷物に黄色のものが見えますが、これブーツです。幸平に聞いたわけではないのですが、多分お金が足りなかったのだろうなと推測します。というのも、普通、預け荷物は23kgの荷物が2個までで、それを超える個数の荷物は高額な超過料金がとられます。よく聞く笑い話として、高校生くらいの若い選手が海外遠征する時、思いブーツを荷物に入れると23kgを超えてしまうので、機内手荷物として持ち込む作戦をとることが少なくないのだとか。幸平も同じ作戦だったのだろうか?とにかく活動費の工面に困っていて年中金欠です。


【どこで滑る?】今回の合宿地はオーストリアとイタリア。日本と同じ北半球なので、冬ではなく、宿泊地は緑が濃いのですが、山のてっぺん近くは夏でも氷河の雪が残り、そこで滑ることができる。ただ、高地のため高度順応が必要で、以前はJISSの低酸素室で高度順応してから出発してました。いずれにしても合宿スタート!

【まずは山の上まで登る】山の上に氷河スキー場があるわけだけど、そこまで車道があるわけじゃなく、まずはロープウェイで登ります。混雑してますね。やはり一般のお客さんよりはレーサーが多いそうで、日本からSAJの若い選手も滑りにきているらしいです。


【山の上には】登っていった先にはこの絶景。ここはオーストリアのヒンタートックス氷河スキー場で、麓の村の1750mから3250mまで上がったところにある。夏でも滑られるため、世界中からレーサーが合宿に集うわけですが、これはもう夏の氷河スキー場ではなく、冬そのものと言って良いベストコンディションでは?良いかも?


【チーム練習】氷河スキー場は基本Tバーリフト。これどうやって乗っているのかなあ?多分、Tバーの部分は幸平が譲ってもらってお尻の下にひっかけて、タケシさんは自作のひもかなんかでTバーとチェアを連結しているのかしら?夜はミーティング。GSに関して意見交換しているみたい。幸平が上達できるかどうかはGS練習にかかっていると思う。GSは全ての基本と言われているので、よく学んできなさい。
【チューンアップ】これはチューンアップのお手伝いをしているところ。チューンアップマンが随行してくれるのは、ナショナルチームで活動するときの大きなメリットです。以下、ガクタさんからのレポートです。
「コースは氷河剥き出しのところもあり、黒光のアイスバーンは、本当にエッヂがかからないので、マシンでバリを強く出さないと噛まないです。雪不足は雪不足のようで石がまだ多いので、SG板はなかなか履けません」
ガクタさんは高速系の選手で、SG板とはスーパージャイアントスラローム板のことで、長い板のことです。一見、雪は十分にあるように見えたのですが、高速系の練習をできるほど広いスペースをとるのは苦労しているようです。
【GS練習】GS練習の様子。限られたスペースで多くのチームが合宿するものだから、隣り合うようなレーンの配置。並行して滑走するのは危険だから、阿吽の呼吸でスタート順をずらしながら滑っているはず(というかコーチ同士がコントロールしてるはず)。

【パラアルペン日本チーム】合宿も無事終了~! パラアルペン日本チームのメンバーです。前列左からタケシさん、モモカさん、タイキさん、後列左からコーヘイ、ガクタさん。ちょっとだけ解説すると、前列の座位の選手の、タケシさんに比べてモモカさん、タイキさんの背が低く見えるのは座り方の違いで、座り方の違いは障害の違いからきている。すなわち、体幹のどの部分を動かせるかで椅子のサポートの仕方が違う。車椅子の選手ではテニスの小田選手が有名だが、多分、モモカさんとタイキさんはテニスは出来ない。車椅子だからと言って、障害はそれぞれ異なるよ、という話です。


【25歳になりました】合宿中に25歳となりました。誕生日を覚えてもらっていて、おまけに祝ってもらえるなんて、何と有難いことか。上のスキー場の写真にはいなかったアンミさんもいらっしゃる。男子4名女子2名のジャパンチームです(もちろん、今回の合宿に参加していない強化メンバーもいます)。

【株式会社東邦パスカル様に御支援いただけることになりました】
活動資金に困窮していることは、以前からこのホームページで書いてきました。地元の岩手県の企業に御支援いただけないかとお願いに回るも、ことごとく断られてばかり。そんな事が何年も続き、すっかり諦めてしまっていました。(あ、ただし矢巾町の企業様は別です。決して大企業ではないのにクラウドファンディング等で日々の応援を頂いています)
諦めたとは言っても、本当に諦めてしまってはそこでストップしてしまうので、支援企業探しは続けたのですが、そのような中で千葉県千葉市の株式会社東邦パスカル様に御支援いただけることになりました。東邦パスカル様は、油圧機械、建設機械の再生、作成、修理を扱う技術企業です。スキーとは直接の関係は無いにも関わらず御支援いただけることは意外であり、また、物的支援ではなく、直接支援をいただける初めての(※)企業様であることも望外の喜びです。
今年になってからの千葉県からのパラアスリート強化指定、そして千葉県の企業である東邦パスカル様に御支援いただけることは、幸平も千葉県民として受け入れられたのかと思われ、本当に嬉しく思います。
(※所属企業である株式会社コムニコを除き、初めての企業様です。)

【盛岡市立本宮小学校で講演会】
オーストリア・イタリア合宿から帰ってきてすぐ、10月31日に盛岡市立本宮小学校にお招きいただき、講演会をさせていただきました。幸平は地元に貢献したいという意識が強く、また、本気で子ども達にチャレンジすることの大切さを伝えたいらしく、講演会の準備は海外合宿中からずっと考えていたようです。机の上に幸平が小学校の時に使っていたキャッチャーミットが置いてありますが、これも工夫の一つで、片手でも野球ができるということを子ども達と実際にキャッチボールして伝えるための小道具らしいです。講演会の模様はニュース放映され、子ども達に喜んでもらえたみたい。良かった良かった。

【岩手日報に報道していただきました】
岩手日報に報道していただきました。いつも応援していただき、ありがとうございます。本当に心強く励みになります。


【WC遠征に出発だ!】
束の間の日本滞在を過ごし、再びヨーロッパに出発しました。今回は、11月中に最後の調整練習を行い、いよいよ12月から大会が始まり、そしてその結果でパラリンピック出場が決まる大切な遠征です。今回の遠征もチームに同行です。よって日本チーム御用達のスイス航空でまずはチューリッヒまで。そこで乗り換えて、イタリアのヴェネツィアへ。日本からチューリッヒまではボーイング777という大型機で。チューリッヒからヴェネツィアまではエアバスA220という中小型機で。幸平を見送り空港に行った時に飛行機を見分けられるようになりたいと勉強しているのだけれど、A220は日本では見なかったような気が?


【イタリアのソルダスキー場だよ】
合宿地はイタリアのソルダ(Solda/Sulden)。以下、グーグルさんの要約です。
「イタリアのソルダは、オルトレス山脈の壮大な景色が楽しめる標高の高いスキーエリアで、ベース標高1900m、最高地点3250mの標高差1350mを誇り、ロングランや氷河スキーが魅力。上部からの絶景(オルトレス、ゼブル、グラン・ゼブルの3山)と初心者から上級者まで楽しめるコースが特徴で、特にオルトレスの北壁の迫力を間近に感じられるエリアは人気です。」


【練習開始!】
さあ、練習開始だ!開幕を控え、各国がヨーロッパ入りしており、この日は合同練習。怪我無く良い練習ができますように。
同時に送られてきた食事の写真。お皿の中央にスパゲティらしきものが写っているし、イタリアだから多分スパゲティの一種に違いない(昭和世代の発想)。串刺しになっているエビとアボガド?をスパゲティにからめて食べるのでは?

【いよいよ初戦!】
さあ、いよいよ初戦です。初戦といっても、みんながいっせいに初戦を迎えるわけではなく、大会自体は11月ころから各所で開催されているので、どこに出場するかは選手の事情で選んで出場するという感じです。
チームが初戦に選んだのはオーストリア(ドイツ)のレスターヘーエのFISレースのSL2連戦。FISレースももちろん国際的な大会だけど、大会の格式からいうと、パラリンピック>世界選手権>ワールドカップ>ネイションカップ・FISレース、といった感じ。ワールドカップ選手も出場するけど、加えてワールドカップ出場資格を得るために新人さんがFISレースに出るという感じです。ワールドカップじゃないからと言って、決して簡単ではない。気を引き締めていかないと。


【やったね!海外戦初表彰台!】
そうして迎えたオーストリア(ドイツ)のレースターヘーエのFISレースのSL2連戦。WC戦ではありませんが、いよいよ今年の初戦です。第1戦では7位だったのですが、第2戦で3位表彰台!国内戦では何度も経験のある表彰台ですが、海外戦では初の表彰台となります。本当に良かった良かった。
それにしても海外選手の身長は高いなあ。幸平は昭和の若者である私の身長を追い越して、平成の若者の平均身長なのですが、それと比べると180~190cmか?スケートボードとかの空中回転系の競技は小柄であることが有利に働くけど、多くのスポーツは体の大きいことが正義です。先日、東京で開催されたデフリンピックのハンドボール競技で、矢巾町の水嶋選手の出場する試合を応援してきたのですが、海外選手との差は歴然。MIXI2で「髙橋幸平を応援するぞの部屋」というのを運営しているのですが、そこにたくさんのデフハンドの動画をあげているので、海外選手の体格を見てみたい方はぜひ。

【オーストリア シュタイナハ・アム・ブレンナーSG1】
場所をオーストリアのシュタイナハ・アム・ブレンナーに移してのFISレースのスーパーG。
幸平はしばらく前から技術系選手として生きていくことを決心し、高速系には全く出場していなかったのですが、誰かの勧めがあったのか、そうしなければならない理由があったのか、いずれにしてもスーパーGに出場することになりました。高速系だけにミスが大けがにつながるので、あまり賛成できないのだけれど・・・・
結果は18位でした。久しぶりなことを考慮すると、まあ、良かったと言ってよいかも。
翌日に2戦目が予定されていたのですが、悪天候で中止。今になって思うと、ここから運気が下がったような気がします。幸平は昨年までスーパーGに出場していないのでワールドカップの出場権を持っていないのですが、FISレースに2戦出場することで翌日からのスーパーGのワールドカップに出場する計画だったのが、出場権を得ることができませんでした。これで、19日のサンモリッツまで、出場できる試合が無くなってしまった。どよーん。

【スイス サンモリッツWC GS1、GS2、SL】
そうして迎えたスイス サンモリッツ ワールドカップ。いよいよ今年初のワールドカップ戦です。
19日のジャイアントスラローム1戦目が19位、翌日の2戦目が20位。スーパーGと同じような順位だけど、本来いるべき順位からすると物足りません。でも、翌日からは得意のスラローム。心に期するものがあって臨んだのですが、気負いすぎたのか1本目でDNF(完走せず)。
もちろん喜ばしい結果ではないのですが、筆者はこういう時に引きずらないようにしている。だってこれがレースだから。本人も心が強いからそうなはず。次に向かって頑張るぞ!

【日本チームW表彰台】
一方日本チームは絶好調!タケシさんが2位、タイキさんが3位のW表彰台!こんなことしばらく無かったのでコルティナに向けて最高のスタートです。幸平(後列右端)も記念撮影に入れてもらっていますが、今回紹介したいのは幸平の前のテツさん(藤原哲選手)。これまでこのHPで登場したことはなかったのですが、幸平はテツさんのことを慕っており、行動を共にすることもしばしば。同じ東北出身ということで、気質の面で近づきやすいらしい。次項に譲りますが、実はこの後、幸平とテツさんは一緒に海外遠征することになりました。テツさんのやさしさは普段から聞いており、親としては一安心。
【閑話休題 中国チームってすごいらしい】
今回のサンモリッツWCに中国チームも出場しているのですが、その規模が桁違い。選手スタッフで80人規模で、選手には普段の活動費とは別に、ワールドカップに出場することに対し、奨励金が出るらしいです。自己資金を絞り出し、やっとこ出場している幸平との違いに、マジ心の底から羨ましい。上の動画はユーチューブから引用させてもらったのですが、中国は空前のスキーブームらしいです。大規模屋内スキー場ってなんか既視感が、、、、(一度だけ行ったことがあります(笑))。安比高原スキー場は外国の方が多いスキー場で、中国からも多くの方が滑りにこられます。何年か前までは、中国の方は明らかに初心者ばかりで一目見ただけで中国の方だというのが分かったのですが、今は普通に上手に滑られていて、どこの国の方なんて分からない。スキーのために海外に行けるお金なんて間違っても無い田舎住まいの筆者からは想像もつかない世界が世の中にはあるという話でした。

【パラリンピック出場難しくなったけどあきらめないぞ】
パラリンピックの出場権は、所属団体(幸平の場合は日本障害者スキー連盟)が日本パラリンピック委員会(JPC)に推薦し、JPCが決定します。12月25日に日本障害者スキー連盟は代表候補の第2次内定を発表したのですが、幸平は選ばれませんでした。今回の代表選考基準は、世界総合順位16位以内、WC8位以内、レースポイント95点以下のいずれかというもので、技術系専門の幸平は総合順位を狙うのは難しく、ワールドカップ順位8位以内かポイントでの基準達成を狙いたいところです。今回のサンモリッツ大会も8位以内を狙って頑張ったのですが、前述のとおりDNF(完走せず)で順位がつきませんでした。
ワールドカップは数多く開催されてはおらず、年内はサンモリッツでおしまい。こういう時、技術系に専念している弊害がでてしまい、4種目まんべんなく出場していれば1回の大会で4回8位以内を狙うチャンスがあるけど、幸平のようにSL、GS2種目だけだと2回しかチャンスはなくなります。でもまあ、これは自ら望んでいることだから仕方ない。
ということで、残されたターゲットはレースポイント95点以内を狙うことになります。スキーのポイント制は難しく、私も理解できていないのですが、学校の偏差値のようなイメージ(偏差値とは違います)で、1位の選手を0点として、以下、順位が遅くなるにつれてポイント数が増えていきます。順位だとタイム差が考慮されないのですが、レースポイントはタイム差が考慮された相対評価基準となります。幸平の現在のレースポイントは96点なのですが、この96点という数値は、一定期間の過去までにおいての、最善の3試合のレースポイントの平均値で、いわばその選手の、その時点での、まぐれを除いた実力を示すポイント、と言えばおおよそ正しいのかと思います。幸平は96点で、あと1点あれば基準を達成できるのですが、1点伸ばすというのは、試合に参加してこれまでのベスト3より上のレース結果を記録しなければならない、ということで、なかなか難しいものがあります。
幸いなことに、レースポイントはワールドカップ以外でもFIS公認大会であればつくことから、急遽1月1日に日本を発って、アメリカのレースに出場してポイント獲得を狙うことになりました。また一人ぼっちでいかなきゃならないのかと覚悟していたのですが、そこにでてきたのが前出のテツさんが同行していただけるという話。たぶん、テツさんも同じ境遇でポイント獲得を狙ってのことなのですが、テツさんが同行するという話を聞いて本当に良かったと思いました。幸平が心を許せる先輩なもので。二人でミラノ・コルティナパラリンピックに出場できるようがんばろう!
幸平はヨーロッパWC遠征のあと、取材対応もあって一時だけ矢巾に帰郷しました。一緒に温泉に行き、パラリンピックに出場できないかもしれないと打ち明けられました。二人で長湯して愚痴や不安を聞いてあげ、でも絶対パラリンピックに出場するぞと決意を新たにしました。その後、いつも初詣にいく盛岡八幡宮にお参りし、遠征の安全をお願いしてきました。写真は令和8年の幸平の運勢。なかなかいいんじゃないの?頑張ればきっと報われるよ。とにかく今は頑張ろう!

【1月1日 藤原 哲選手と一緒にGO!!】
令和8年1月1日の成田空港です。昨晩、大晦日に母親が幸平に電話したら、どこぞで外食中だって。寂しいね。本当は幸平のきょうだい含めた家族全員で成田に泊まって出発を見送るか、と考えていたのですが、気合が削がれるから来ないでだって。ふむふむ。写真左が前述のテツさん(藤原 哲 選手、秋田県)。幸平はテツさんのことをかなり慕っている。同じ東北出身ということもあるけど、多分、それ以上に心根が優しく、自然と幸平の面倒をみてくれるのでしょう。
朝日新聞のWEB版からテツさんのプロフィール記事を引用すると「小中学校時代は地域のスキー大会で優勝するほどの実力だった。横手工業高校(現横手清陵学院)土木科に入学後間もなく、田沢湖であったスキー部の合宿で脊髄を損傷する事故にあった。衝突でヘルメットは割れて頭に刺さり、肋骨が折れ、肺が潰されるほどだった。手術のために仙台の病院に転院するも医師からは「寝たきりになるかもしれない」と告げられた。ベッドの上で鉄アレイを持ち上げるなどのトレーニングやリハビリに励み、車いすに乗れるようになった。県も校舎のバリアフリー化に取り組み、1年後に復学した。」う~ん、なかなかに壮絶な事故で、心理的なトラウマになっているはず。それなのに、改めてチェアスキーにチャレンジする精神力がものすごい。また、それを許すご家族の覚悟もいかばかりか。テツさんのご家族も、私たち幸平の家族も同じ覚悟をしているはずだが、こればかりは他人には分からないし、中途半端に分かってほしくもないし、口出しもしてほしくない。
テツさんもミラノ・コルティナパラリンピックを目指しての渡米。どうか幸平ともども良い成績をのこし、笑顔での帰国を待っているよ。



【デンバーへ。いつもの Flight Radar 軌跡です 】
鉄の塊が空に浮くことがイマイチ信じられない筆者は、幸平が無事に海外に到着するか心配でなりません。そのような私のために開発していただいたのではないかというアプリがあって、これを見ると、それこそ空港のどの位置にいるかから分かって(もっと言えば旅客機は当然に、セスナやヘリコプター、はては地上作業車の位置まで分かる)、飛び立ったあとは地球上のどの位置を、どのくらいの高度とスピードで飛んでいるかまで分かる。アプリで目的の飛行機(幸平の乗った飛行機)を探すにはアルファベットと数字からなる便名を入力すればよく、キップに書かれている便名を入力すればよいのだけれど、ちょっと困るのはコードシェア便の場合。今回、幸平の買ったキップはNHで始まる全日空の便名が書かれているのだけれど、実際に飛行機を飛ばすのはユナイテッド航空で、ユナイテッド航空の便名を探し当てるまで成田の時刻表を見たり会社のホームページを見たりで二手間くらいかかった。
成田を飛び立った飛行機は稲敷の上空でぐるっと旋回するのだけれど、稲敷には思い出があって、高校生の幸平を荷物満載の車で成田に送り届けた後、「岩手まで帰らなきゃならない、ああ疲れたな」と思いながら一休みしたのが稲敷のあずま健康ランド。お客が少ない露天風呂の寝椅子に寝っ転がって空を見上げると、真上を飛行機が旋回して太平洋側に飛び立っていったっけ。
デンバー国際空港は、さすが飛行機社会のアメリカらしく、3本の滑走路に3機が並行して次々着陸していく(写真は幸平の乗った飛行機に先行した両側2台に挟まれてアプローチしている様子)。ここまで9時間20分ほど。ヨーロッパよりずいぶん近いや。


【クマよりシカが多いそうな 】
昨年はクマが頻出し、市街地を平気で闊歩するようになった。アメリカの熊は巨大なイメージがあり、心配になって現地の人にお聞きしたら、コロラドはクマよりムース(大型のヘラジカ)が普通に歩いているそうで、むやみに人に襲い掛かりはしなけど、巨体だから近づかないほうがいいですよ、と教えていただいた。盛岡農業高校出身の幸平は動物との距離感が近いため、ムースには近づくなと伝えていたところ、現地のワンコと交友を深めていたみたい。


【コロラドって荒野のど真ん中じゃなかったの? 】
コロラドを地図で探すとアメリカのほぼど真ん中。え?この辺って、どこまで進んでも赤茶けた荒野しかなくて、サボテンとかが生えているんじゃないの?と思っていたのですが、全然違いました。ロッキー山脈が南北に走り、平均標高は州として一番高いそうです。ウィンターパークスキーリゾートは、7つのスキー場からなる1200haにもおよぶコロラド州有数のリゾート地。7つのスキー場のうちの一つウィンターパークスキー場で、1月5日から9日にかけて、SL×2、GS×2、計4戦のFISレースが開催されます。



【やったね!海外戦初優勝!! 】
パラリンピック出場への細い糸を手繰り寄せるためにやって来たコロラド ウィンターパークスキー場で臨んだGS2連戦。1月5日の初戦で見事優勝し、海外戦初勝利を飾りました。続く6日の2戦目でも連勝を飾りました。2戦目の表彰式の写真は下段右側ですが、幸平と肩を組んでいるのがこのページの最初で紹介した パトリック ハルグレン 選手(米)。どこまでも陽気でフレンドリー素敵な選手です。


【チキンが美味しかったよ!! 】
GS2連戦を終えた中日、本来はスーパーGの2連戦があったのですが、レースキャンセルとなり間が空きました。遠征中は外食もしますが、経費節減のため自炊でしのぐことも度々。写真はデンバーのスーパーマーケットの野菜売り場で、これから買い出しをしようとしているところ。日本の野菜コーナーはもうちょっと平置きに近いような気がするけど、ずいぶん垂直に近い。アメリカ人は背が高いからか?(違うだろ) 食事で何が美味しかった?って聞いたらチキンだって。確かに美味しそうではある。

【日の丸を掲げてきたよ!! 】
GS2連戦を終え、次はSL2連戦。初戦はDNF(途中棄権)でしたが、2戦目はしっかりと優勝できました。これでGS、SL4連戦中3勝!満足できる結果です。幸平によると「ウィンターパークの雪質は日本に近く、グリップする雪のおかげで板を自由自在に扱うことができて気持ちよく滑られた。気持ちの面でも冷静でいられて、毎日レースをするのが楽しみでした」とのこと。
どなたかに撮っていただいた動画には日の丸を振る幸平の姿がおさまっていました。誰が用意してくれたのだろう?家族にとっても最高のプレゼントとなりました。ありがとうございます。




【アメリカのお馬さんは日本のワンコニャンコと一緒だ説 】
幸平がホームセンターの一角と思しき写真を解説無しで送ってきて、最初はキャンプ用品かと思って見てたんだけど、よくよく見たら、蹄鉄にブラシに馬用の肩掛け(正式名を知りません)だと気づく。まあ、農業高校出身で馬、牛大好き人間の幸平のことだからそこにくいついたのは不思議じゃないけど。
牧場とかのプロはホームセンターで用具は買わないだろうから、するとなにか?一般家庭の馬用品が普通にこんだけ売られているということ?これじゃあ、日本のホームセンターのワンコニャンココーナーと一緒じゃん。でも本当かなあ?アメリカではペットみたいに個人が馬を飼っているわけ?本当だったらアメリカ恐るべし。



【仲間といっしょに】
幸平と一緒にアメリカに渡ってくれたテツさん(藤原 哲 選手)も良い成績をとれて良かった。集合写真に写っている座位の女性選手はノリカさん(原田紀香 選手)。このホームページでは女性選手のことは殆ど紹介していないので初登場なのですが、優しくて面倒見の良い素敵な女性です。今回、幸平がリラックスして見えるのは、テツさんノリカさんの存在が大きかったのかなと勝手に思う次第。


【プロに撮ってもらったよ!】
プロに撮ってもらった、ウィンターパークのGSレース中の一コマ。上の写真はずいぶんとかっこよく写っているし、下の写真は眼下のホテル街に飛び込んでいくような臨場感のある写真。素敵な写真をありがとうございます。


【日本へ帰ろう】
元旦に日本を発って10日。優勝という良い結果をもって日本に帰ります。来るときと同じユナイテッド航空のボーイング787ドリーマー。来るときも帰る時も同じ航路だけど、来るときは10時間、帰る時は14時間。偏西風のにのるか抗うかの違いなんだろうけど随分と違うもんだ。
【テレビ報道で応援してもらいました】
地元岩手のために活動していることを認めていただいているためか、あるいは活動に苦労している幸平を応援する意図があってか、そこはもちろん分からないのですが、私としてはそのように考えてくれている方がテレビ局や新聞社の中にいらっしゃると確信しています。そうでないと幸平を報道していただける頻度の高さが説明つかないくらい報道していただいている。ミラノ・コルティナ2026に出場が期待されているオリンピック・パラリンピック選手のなかで幸平ほど報道していただいている選手はいないはずです(もちろん、試合結果の報道は別です。優勝や上位結果を連発しているジャンプの小林選手のほうが圧倒的に報道され、県民に夢を与え続けています)。動画上から、NHKニュースいわて845(10月31日)、NHKおばんですいわてサタデー(11月29日)、IBCニュースエコー(1月8日)です。大変ありがとうございます。




【優勝したけどパラ出場基準には届かない】
ウィンターパークでは自身初の海外戦優勝を飾り、十分満足のいく結果を得ることができました。でも、ポイントが更新されるためには、自身より早い選手に勝つか、負けても、普段よりも小さいタイム差の結果を残さないといけません。今回、3回優勝したのですが、ライバルのハルグレン選手が完走したのはGS2戦目だけとなりました。すなわちGS2戦目ではポイント更新ができたのですが、他の2戦は自身より早い選手が完走してくれないため、いくら勝ってもポイントの更新のしようがなく、結果パラ出場基準には届いていません(のはず)。
次のチャンスを求めて、今度はドイツのフェルトベルグに出場することにしました。休む間もなく今度はヨーロッパ行きで、アメリカの時差ぼけなのか、ヨーロッパの時差ぼけなのか、何がなにやらで大変です。
幸平の行先をおっかける側も大変でした。切符ではルフトハンザ航空となっていたのですが、該当の機体番号は航跡追跡ソフトにはヒットせず、色々調べて全日空とのコードシェア便と分かった次第。行先のMUNICHってミュンヘンて読むのかなあ?MUNICHって言われてもどこの国やら検討もつかない。
23:30分という真夜中の出発。こんな時間にも飛行機がとんでいるんだ。多分、夜中に都市上空を飛んではだめだというルールがあるらしく、東京湾の真ん中を通り抜けるようにして千葉県沖の太平洋に出て北上、北極を通って無事ミュンヘンに到着しました。14時間ちょっとのフライトでした。



【ドイツの黒い森、フェルトベルク】
シュツトガルトの南西に位置するフェルトベルク山(1493m)は州で一番高い山です。Feld=野、berg=山の意味だそう。たまたま写真の角度だろうけど黒い森に見える。日本の森林学の基はドイツだからなあ。スキー場を写真に撮っても斜度は伝わりにくいのですが、ここはなかなかの急斜面。スキーやっている人なら伝わると思う。まずいなあ、幸平は急斜面苦手なんだよなあ。これからSL2連戦です。
【430万円かあ、そりゃ無理だ】
フェルトベルクWC戦のレポートの途中ですが、また、幸平のパラリンピック出場も決まったわけではない、というか風前の灯火なのですが、私達家族の応援のことについてレポートします。
自分達の子どもが世界戦、ましてやパラリンピックに出場するなんて、そうそうあることではないので、是非とも応援に行きたいと思いました。出場が決まってから動いたのでは遅いので、旅行会社にお願いして見積を作ってもらいました。
旅行条件は、大回転競技と回転競技を観戦する7泊8日。最終日はせっかくなのでヴェネチア観光をいれました。
飛行機は羽田発、フランクトフルトで乗り換えのヴェネチアマルコポーロ空港着。私達はイタリア語はもちろん英語も話せないので、車付き現地ガイドをお願いすることとしました。ただし、パラリンピックのチケットは旅行会社では取り扱っていないので自分達で用意しないとなりませんし、国内の交通費も含まれていません。
それでそれで、出てきた数字がなんと2人分430万円!!
一人100万円位であれば、崖から飛び降りるつもりで行く気だったのですが、430万円かあ、そりゃ無理だ。
まず飛行機代、往復で1人32万円ほど。これは、もっと高いかと思っていたので安く感じました。片道15万円で行けるのね。
次にホテル代。ヨーロッパのホテルはシャワーのみでお風呂はついていないそうです。泊まる場所で結構違いがあって、一人一泊のお値段は、空港近くが130ユーロ(23,292円)、大会会場近くのホテルが290ユーロ(51,959円)、観光地ヴェネチア島が400ユーロ(71,668円)。これには食事は含まれていません。
食事は現地ガイド代に含まれていて、現地ガイド代にはガイドさんの人件費と車代も含まれていて、それぞれの構成は分からないものの13000ユーロ(2,329,210円)。
うーん。7日間もガイドさんについてもらうわけなので、こんなもんかもしれないけど、はっきり言えるのは私達には出せない金額だということ。
ああ、がっかりだなあ。ピョンチャンこそ行けたものの、北京はコロナのせいで無観客(日本は平常生活に戻っていたんですけどねえ)。今回はお金がなくて行けず。2030年に予定されていた札幌パラリンピックは汚い連中のせいで日本開催が消し飛んでしまっっているので、せっかくパラリンピック選手の親でもパラリンピックに行けないや。本当に残念(泣)
フェルトベルグWC SL DAY1 RUN1
フェルトベルグWC SL DAY1 RUN2
フェルトベルグWC SL DAY2 RUN1
フェルトベルグWC SL DAY2 RUN2
【フェルトベルクWC レースレポート】
フェルトベルクWCのエントリーリストを見た時、これはいけるかも、と思いました。通常、ワールドカップの男子立位の出場者数は30~40名ほど。でも、今回のフェルトベルクは20名ほど。幸平のスラロームのランキングは真ん中より少し上なので、実力通りの結果をだせればパラリンピック参加基準の8位以内は十分に可能な順位です。
ですが、その期待は幸平の滑りを見たとたん、あっさり打ち砕かれました。旗門を過ぎてからエッジングしており、これは毎ターン毎ターンでブレーキかけながら降りてきているようなもので、これではとても上位は望めません。
でも他の選手の滑りを見ているうち、このレースは荒れるかもしれない、つまり転倒する選手が続出するかもしれないという予感を強くもちました。フェルトベルグはスタートからけっこうな急斜面が続くのに加え、バーンはカリカリのアイスバーンでかなり難しい状況です。案の定、転倒者が次々にでていきます。もしかしたら、安全策でタイムをすてて完走し、他の選手の失敗待ちで8位以内を狙ったのかもしれません(これは私がかってにそう思っただけですが)。
その私のずるい期待は、2日目のRUN2で実現します。幸平8位の状況で、ロビン クーシュ選手(幸平より早い選手です)が転倒!再スタートしてゴールしましたが、画面表示上はDSQ(旗門不通過)! 私はやったやったと喜びましたが、後で公表された公式結果ではロビン選手のDSQは取り消され、幸平は9位に。良からぬ期待は神様も叶えてくれないものです。結果は1日目11位、2日目9位。いいとこ無しのフェルトベルクでした。

【次いくぞ! 次はメリベルだ!】
散々なフェルトベルクでしたが、大会後の写真には笑顔で写っていてよかった。幸平の左の女性は、サオさん(石井沙織コーチ)。ジャパンチームのヘッドコーチ(本当はもっと偉い役職がついているのですが)で、ピョンチャン以降の日本チームをずっと引っ張っていただいている人です。今回、本隊を抜けて、パラ出場崖っぷちの二人についてくれました。ユーチューブの画面には幸平をサポートしてくれているサオコーチの姿が何度も写っていました。笑ったのはヤマトさん(青木大和選手 幸平右)が、何度も、しかも大物感のある風情で写っていたこと。カメラマンと何かコミュニケーションをとって気にいられたのでは? このホームページのどこかで紹介しましたが、基本、パラの選手はどこかの企業にスポンサーになってもらわないと活動できないのですが、ヤマトさんは実業家で、自分で稼いだ資金でパラ活動ができています。たいしたもんだ。その会社経営能力の延長でカメラマンさんとも良好なコミュニケーションがとれたのかもしれません。
うまくいかなかったフェルトベルクは忘れて、次はフランスのメリベルだ!頑張っていくぞ!


【フランスのメリベルに来ました】
メリベル(Meribel)は有名なトロワ・バレー(3つの谷 ヴァル・トランス+メリベル+クールシュベル)の中心にある世界最大級のスキーリゾートです。アルベールビルとかシャモニーとか有名地の近く、トリノからも近い。
レースコースはフェルトベルクほど急斜面ではないものの、うねりのあるコークスクリューを滑りぬけるような感じ。片斜面が苦手なターンのほうに当たりませんように。コースには新雪も積もっているので、フェルトベルクほどのハードバーンではないみたいです。
図の説明
図の説明
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